いつのまにやら 柿の木も
オレンジたわわな 田舎道。
消えてゆく ひこうき雲を 見上げてる
コスモス畑の少女の傍で、
重たい頸をもたげてる
茶色い向日葵の老婆たち。
大きな桜の樹の下を
車でそっと くぐったら
アスファルトに敷かれた 紅いキリムが
カサカサと 愛しい音たて 舞い散って、
茜さす 君の家路に 落ちるオレンジ。
田畑を焼く煙の 淡くたなびく 蒲生野は
いにしへに タイムスリップしたようで・・・
ノスタルジックな夕景に、
茜さす 君のこころが また溶ける頃。
“ただいま” を言って 手を洗い、
アルコロックに トスカーナのブドウ酒を。
いそいそと、サンクチュアリのキッチンに立てば、
窓の外、 紫色の夕闇に 一粒のヴィーナス。
三日月に グラスかたむけ “ありがとう” と言えば、
茜さす 君のかげりやすい心に ほら
渋柿色の灯がともる。
※10月の終わり頃に書いたものなので・・・なんだか季節はずれになってしまいました。
昨夕の強い北風が、今年も冬を連れて来たようです。
みなさん、あたたかくして、どうぞご自愛ください。



